片田教授は、防火・防災の分野にて「暮らしの安全及び向上」に貢献したということで、受賞することとなりました。また、表彰式では受賞者を代表して壇上であいさつを行いました。
また、展示コーナーには、群馬大学広域首都圏防災研究センター災害社会工学研究室としてブースを出展しました。ブースでは、動くハザードマップを実際に体験していただいたり、研究室の取り組みをまとめたパネルの展示や、開発・作成に関わったハザードマップの配布等を行いました。時折、小雨がぱらつく天気にもかかわらず、おかげさまで、たくさんの方々にお立ち寄りいただきました。
また、今年から40歳以下の若手研究者の発表を対象とした阿部賞と河田賞が創設され、最終日に行われた授与式では当研究室の金井准教授が河田賞を受賞しました。
片田教授は、平成24年度よりこの地域の洪水避難対策の検討を国土交通省利根川上流河川事務所と共同で進めており、本協定の締結は、その取り組みの成果とも位置づけられるものです。
園遊会は、天皇・皇后両陛下により、産業・文化・芸術・社会事業などの分野で功労のあった各界功績者や、国会議員、行政関係者ら約2000人が招かれ、毎年春と秋の2回開催されます。今回の園遊会でも、両陛下は片田教授含め、多くの方々に丁寧にお声をかけていらっしゃったそうです。
このたびの学会大会では、片田教授が学会大会実行委員長を務めました。悪天候により実行委員長として難しい決断を要されることもありましたが、無事開催に至り、実行委員のみなさん、参加者のみなさんのご協力のもと大盛会ののち終了しました。また、登壇者として参加したシンポジウムでは、「新想定をどう理解し、今後の防災にいかしていくべきか」をテーマに白熱した議論が繰り広げられました。
なお、来年の第16回学会大会は10月25-26日、新潟県長岡市で開催予定です。
同賞は宮沢賢治の精神を具現化した活動を表彰するものです。片田教授は、2004年より釜石市の防災・危機管理アドバイザーとして防災教育に従事。東日本大震災で市内の小中学生が津波から身の安全を守るのに多大な貢献をしたほか、防災に関する著書を出版。そうした活動が「防災を地域文化に深めようしており、賢治精神の継承として顕彰されるにふさわしい」と評価されました。
なお、授賞式は同市にて22日に行われました。
中米唯一の津波被災国であるニカラグア国は、1992年の津波で多くの市民が犠牲となりました。ですが、20年以上の年月が経過し津波を知らない若い世代が増えてきており、どのようにして後世に津波の教訓を伝えていくかが課題となっています。そこで被災地の一つサリーナスグランデス地域では、津波の教訓を後世に伝える手段として、地元の人々が楽しみにするお祭りの中に津波の教訓と後世へのメッセージを込めることにしました。
「津波祭り」では、片田教授の津波資料を参考にした紙芝居で津波のメカニズムを説明したり、演劇にて素早く高台へ避難することが大事であることを演じるなど、多くの地元住民や海水浴客に津波の知識と教訓を伝えました。この「津波祭り」は、片田教授が同地で行った津波講演がきっかけとなり、その講演に触発された地元住民が主体となって開催されているため、「片田祭り」とも呼ばれています。(参照:中央写真「横断幕のDr.Katadaの文字」)
尚、この取り組みは4月4日NHK「おはよう日本」でも取り上げられました。
同イベントには新旧レオン市長の他、JICAオフィシャルサポーターであり、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんも参加され、釜石での津波防災の取り組みについて熱心に耳を傾けており、講演後には意見交換もされていたようです。
また、第15回日本災害情報学会大会は大会実行委員長を片田教授が務め、2013年10月26日(土)・27日(日)の日程で、群馬大学(群馬県桐生市)にて開催する予定です。
本DVDは、<第1巻>教員・教諭編、<第2巻>小学生編(対象小学校3年生以上)、<第3巻>中学生編、<第4巻>家庭教育編の全4巻構成となります。
「釜石の奇跡」を基に小学生編・中学生編では子どもたちに防災に対する姿勢を伝え、教員・教諭編、家庭教育編では子どもたちにどのように教えるのかを解説する防災教育DVDとなっています。
特に3月11日の大津波の際に見られた釜石の子どもたちの行動は、「避難3原則」を掲げ、長年にわたり伝え続けている防災教育の大きな成果であるとの評価をうけました。そして、今後の日本の防災、防災教育の在り方を示すなど、防災対策の推進に多大な貢献をしたとして、このたび受賞に至ることとなりました。
同表彰は、災害時における人命救助や被害の拡大防止等の防災活動の実施、平時における防災思想の普及又は防災体制の整備の面で貢献し、特にその功績が顕著であると認められる団体又は個人を対象として表彰するものです。片田教授は個人として「防災思想の普及」での表彰となりました。
同表彰は、海洋に関する様々な分野で顕著な功績を挙げた個人・団体を表彰し、その功績をたたえ広く紹介することにより、国民の海洋に関する理解・関心を醸成する目的として平成20年より創設されたものです。片田教授は「“海洋立国日本の推進に関する特別な功績”分野」の「普及啓発・公益増進部門」での表彰となりました。
また、4月11日には、今回の受賞を受けて、野田総理大臣を表敬訪問しました。
名前が間違って「TOCHITACA TAKADA」となっているのはご愛敬ということで。
本書は、2012年3月12日に発刊となった第3巻「二次災害編」に続くシリーズの第4巻で、このシリーズの最終巻となります。
片田教授が釜石の中学生に教えていた「『助けられる側』から『助ける側』へ」の理念を、避難所で実行した中学生のエピソードのほか、避難所での生活で直面する問題や注意点などが子どもたちにもわかりやすく書かれています。
本書は、2012年2月に発刊となった第2巻「津波編」に続くシリーズの第3巻で、地震発生直後の二次災害にどのように備え、どうやり過ごせばよいか、そのときにおさえておくべきポイントについて、子どもにもわかりやすく説明した解説書になっています。
この後、第4巻「避難生活編」が刊行となる予定です。
本書は、片田教授が全国各地からの依頼による講演活動の中で一貫して訴え続けてきた「防災は人が死なないことを最優先にすべき」「自らの命を住民自らが主体的に守るためにどうすればよいか」といったいわば“片田防災の真髄”ともいうべき持論を、いくつかの講演の内容に則して編集したものであり、震災発生の8ヵ月前に釜石高校で行った講演の内容も盛り込まれています。
3.11東日本大震災以前から片田教授が何を訴え続けてきたのか、そもそも防災はどうあるべきなのか、その核心に迫る一冊となっています。
本書は、2004年以降、片田教授が携わって進められてきた釜石市における津波防災教育について、どのような教育が実践されてきたのか、それは3.11東日本大震災時にどのように活かされたのかなどについて、具体的事例によって記すとともに、その背景にある片田教授の防災教育の理念が記されています。
また、当時の釜石東中学校の三年生が書いた作文も掲載されています。子どもたちが今回の震災を彼らなりに受け止め、それでもなお前を向いて生きていこうとする力強い決意が感じられる作文が多数収められています。
本書は、2011年12月に発刊となった第1巻「地震編」に続くシリーズの第2巻で、3.11東日本大震災をふまえ、津波はどういうときに発生するのか、子どもには理解しにくい津波のメカニズムや特徴、津波に関する情報を聞いた際にどう行動したらよいか、「つなみてんでんこ」の言い伝え、3.11東日本大震災時に釜石の子どもたちが命を守り抜いた行動などを、子どもにもわかりやすく説明した解説書になっています。
この後、3月には第3巻「二次災害編」が刊行となる予定です。
本書は、片田教授が2004年から釜石市で取り組んできた津波防災教育について、その経緯も踏まえて詳述するとともに、これからの防災・防災教育のあるべきすがたについて、片田教授の持論が述べられています。
子どもたちの親世代の方々にも防災教育の必要性をご理解いただき、お子さんを自然災害から自らの命を守ることができる子どもに育てていただきたいとの思いを込めて、片田教授がまとめたものです。
本書は、片田教授が2004年から釜石市で取り組んできた津波防災教育について、子どもたちにも読みやすいよう、やさしい言葉で説明されているほか、3.11東日本大震災時に釜石の子どもたちが自らの命を守るためにとった防災教育に裏打ちされた行動とその成果などについて詳細に記されています。