津波防災教育カリキュラム
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小学校3・4年生(1)
U.対処行動を知る  B.津波からの避難方法を知る
指導する学年  小学校3・4年生
指導する時間  学級活動
指導する時数  2時間
目標
 地震の後の津波の恐ろしさを知り、津波から命を守るための方法を知る。
・1時間目:津波関連標識の意味を理解する。
・2時間目:高台へ避難する必要性を理解する。
展開
<1時間目>
学習活動と内容
主な発問・指示(◇)、予想される子どもの反応(・)など
指導上の留意点
支援(〇)、評価(☆)、参考(●)など

津波について学習することを知る。
わたしたちのまちでは(海の近くでいるときに)地震が発生したあと、気をつけることは何ですか。
津波
火災
余震
地震の後に発生する津波から命を守るための行動について学習します。
学習課題 『つなみからみを守る方法をかんがえよう。』
どれも考慮しておかなければならないことを確認する。
沿岸部でない学校については、海沿いにいる時を想定して、学習を進める。

津波や津波避難場所の標識の意図を考える。
この標識を見たことがありますか。何を伝えようとしているのでしょうか。
津波が来る地域です。
津波に注意しましよう
津波の危険があるときは逃げましょう。
まだあります。BやCについてはどうでしょう。
それぞれの標識が何を伝えようとしているのかを書いてみましょう。
<Bについて>
津波の時は高いところへ避難しましょう。
津波の時はこの方向に逃げましょう。
その方向に避難場所があります。
津波の時の避難場所
<Cについて>
近くに津波避難場所があります。
津波避難ビル
津波が来てもだいじょうぶな建物
これらの標識が、どこにあるか知っている人はいませんか。
 
標識は、A:津波注意、B:津波避難場所、C:津波避難ビルを表している。
ここでは標識の名称を覚えるというのではなく、標識の意図を考えさせる。
標識特有の色や形が示す意味をヒントに考えさせるのもよい。
【ワークシート-21】を配付して、記入させる。Aについても、この時点で記入させる
これらの標識は全国で統一的に用いられている
ものである。
津波関連標識の意味を理解できたか。
校区が津波注意区域であることを確認する。
身近な風景の中に存在する標識・看板等を提示してもよい。


学習してわかったことを確認する。
今日の授業を受けて、気付いたことやわかったことについて書きましょう。
標識の意味を学習したところで、2時間目の授業は避難について考えていきましょう。
1時間目の内容をふまえ2時間目の学習内容を簡単に説明する。
2時間続きの授業の場合は、まとめについては割愛してもよい。
<2時間目>
学習活動と内容
主な発問・指示(◇)、予想される子どもの反応(・)など
指導上の留意点
支援(〇)、評価(☆)、参考(●)など

津波の動画を見て、津波についてのイメージをもつ。
津波関連の標識について学習したことを復習しましょう。
では、実際の津波の映像を見てみましょう。
【動画】DVDチャプターB を上映
感じたことや分かったことを発表しましょう。
津波は、ものすごいスピードでやってくる。
大きな津波が来ると、あらゆる物を壊してしまう。
水だけでなく、瓦礫ごと押し寄せてくる。
低くても流される。立っていられない。泳げない。
泥水のようで汚い。
すぐに高台へ避難しないと間に合わない。
丈夫な建物でないと流される。
引き潮で沖へ流されることもある。
1時間目の学習内容を復習する。
DVDチャプターB「津波映像の衝撃〜スマトラ地震から学ぶ(4:00)」を上映する。
津波の破壊力をイメージするとともに、逃げ遅れると命を失う危険性が高いことを理解できたか。
必要に応じて、副教材を使用して繰り返し学習してもよい。
2時間続きの授業の場合は、導入については割愛してもよい。

津波から命を守るための方法を知る。
<昭和南海地震・津波被害の写真を提示>
和歌山県でも、東南海・南海地震と言われる地震が、近い将来発生すると言われています。わたしたちのまち(〇〇市・町)では、地震が発生して津波がくるまでの時間は、約〇分だそうです。津波から命を守るために、みなさんはどうしますか。
すぐ逃げる。
高いところへ避難する。
山へ避難する。
屋上(3階)へ上がる。
(沿岸部の学校では以下の2つの内容を取り上げる)
実際にどこへ逃げますか。
校舎の屋上
〇〇山
公園
△△マンション
みなさんが学校にいるときの津波避難場所は、〇〇山ですね。
<各校の津波避難場所の写真を提示>
では、どのように逃げますか。
走って逃げる。
「津波が来るぞ、○○山に逃げろ」と言いながら逃げる。
小さい子がいたら、手をつないで一緒に逃げる。
防災頭巾(ライフジャケット)を身につけて逃げる。
自分から進んで逃げる。
近道して逃げる。
走るけど、事故にあわないように注意する。
 
沿岸部でない学校については、【資料-215】、【資料-216】を参考に、具体的に〇〇市・町にいることを想定して、学習を進める。
津波に対しては、逃げるしかないことを確認する。
時間があるなら裏山、高台といったより高い避難できる場所へ、最初から逃げた方がよいことを気付かせる。
身近にある避難施設の標識などを提示し、具体的な避難場所の理解を深めてもよい。
津波の予想高さは出さずに、具体的な数字を質問された場合は、「どんな大きさの津波がくるのかはわからない」と伝える。
沿岸部の学校では、実際の避難場所を想起させる。
一刻を争う地域では、交通事故や衝突事故防止のために、「押さない、飛び出さない、戻らない」を心がけながら、急いで避難することが大切であることを確認する。
声をかけあい、みんなで避難することが大切であることを確認する。
地震の後の津波に備え、高台へ避難する必要性を理解できたか。


津波から命を守るためには、高台へ逃げるしかないことを確認する。
<和歌山県の津波注意の看板を提示>
わたしたちのまちでは(海の近くでいるときに)地震が発生したあとは、津波に注意しなければなりません。和歌山県では、始めに学習した標識のほかに、こんな看板も設置されています。地震が発生したらすぐ高台へ避難することを思い出し、自分から避難しましょう。
沿岸部地域では、実際に地域で設置している津波関連標識や看板を、写真で提示してもよい。
学習をもとに、津波避難訓練を行うことの大切さを理解させる。
「非常時に、人は経験したことしかできない」、「経験していないことは、非常時にはできない」ということを知らせる。
東日本大震災について知っていることや感じたことを話し合わせてもよい。
授業後、感想を書かせてもよい。
備考
その他資料(出典)
【資料-213】【資料-214】:東京大学地震研究所
副教材例「津波防災啓発ビデオ『津波からにげる』」(企画・制作:気象庁 制作・協力:東映株式会社)
「津波力実験」の動画、「東北」の映像など
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