津波防災教育カリキュラム
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小学校5・6年生(1)
U.対処行動を知る  B.津波からの避難方法を知る
指導する学年  小学校5・6年生
指導する時間  学級活動
指導する時数  2時間
目標
 地震や津波から正しく、安全に避難するための方法や心構えを理解する。
 ・1時間目:地震から身を守るためにはどう行動すればよいかを確認する。
 ・2時間目:津波から身を守るためにはどう行動すればよいかを話し合う。
展開
<1時間目>
学習活動と内容
主な発問・指示(◇)、予想される子どもの反応(・)など
指導上の留意点
支援(〇)、評価(☆)、参考(●)など

近い将来、発生が予想されている東南海・南海地震に対する意識を高める。
日本で起きた地震や津波について、どのようなことを知っていますか。
東日本大震災
阪神淡路大震災
南海地震
社会の時間に倣った関東大震災
昭和21年(1946年)の南海地震津波の被災体験について、ビデオを見てみましょう。
【動画】DVDイントロダクション を上映
ビデオを見た感想を発表してください。
体験談が生々しかった
被災写真がすごかった。
こんなことが起こっていたなんてびっくりした。
今日の学習のテーマは、“地震や津波から身を守るために”です。
学習課題 『地震や津波から身を守る方法を考えよう。』
過去、日本で起きた地震や津波について、子どもの知識を確認するため、ヒント等は与えず、自由に発言させる。
知っているか、知らないかについて、挙手させてもよい。
DVDイントロダクション「大津波が和歌山を襲った〜昭和南海地震津波〜(3:00)」を上映する。
【資料-311】東海・東南海・南海地震の発生時期と発生周期 を配布し、和歌山県が繰り返し地震津波に襲われてきたことを確認する。
DVDサブタイトル「その時キミは…」を投げかけ、災害時に自分がどう行動すべきかを考えるのが、本時の課題であることを確認する。
津波の威力を実感するとともに、地震や津波に対する備えの必要性を意識できたか。
学校が津波の来ない地域にある場合は、津波が来ると想定して本時の指導を行う。

地震による揺れがおさまった後、どのように行動すべきかについて考える。
地震発生時、身を守るためには、どのような行動をとればいいでしょうか。
頭をかくす。
机の下にかくれる。
火を消す。
家具から離れる。
低い姿勢を取る。
ゆれがおさまった後、身を守るためにはどのように行動すればよいかについて考えます。班になって、次の3つの場面で話し合いましょう。
@学校にいるとき
A自宅にいるとき
B地域でいるとき(校区を想定)
 
身を守るためには、まず揺れがおさまるまでの行動が重要であることを確認する。(既習事項)
阪神淡路大震災では、死因の9割が圧死であることを伝える。
続いて、【ワークシート-31】を配付し、揺れがおさまった後の行動を考えることを確認する。


学習してわかったことを確認する。
今日の授業を受けて、感想をワークシートに書いてください。
身を守るための行動について学習したところで、2時間目の授業は時と場所に合わせた行動を具体的に考えていきましょう。
班になって考えたことを各自で【ワークシート-31】に記入させる。
1時間目の内容をふまえ、2時間目の学習内容を簡単に説明する。
2時間続きの授業の場合は、まとめについては割愛してもよい。
<2時間目>
学習活動と内容
主な発問・指示(◇)、予想される子どもの反応(・)など
指導上の留意点
支援(〇)、評価(☆)、参考(●)など

地震による揺れがおさまった後、どのように行動すべきかについて復習する。
身を守るための行動について学習したことを確認しましょう。
班で話し合う前に、平成5年の北海道南西沖地震の被災体験についてビデオを見てください。
【動画】DVDチャプターE を上映
ビデオの中で述べられていましたが、津波のことを考えるとき、気を付けなければならないことがあります。
和歌山県では、地震のあとには津波がくることがあります。そのため、津波がくる可能性があることも考えて、地震の揺れがおさまった後、身を守るための行動を考えておく必要があります。
1時間目の学習内容を復習する。
参考になることは、ビデオを見ながらメモをとらせてもよい。
DVDチャプターE「1秒でも早く1ミリでも高く
〜串本の子供たちへ〜(6:30)」
を上映する。
必ずしも使用しなくてよい
【資料-312】津波の第一波ピーク到達時間link【資料-313】参考:南海トラフの巨大地震による想定津波を配付し、地震の揺れを感じてから津波が到達するまでの時間は、場所によって違うことを確認する。
2時間続きの授業の場合は、導入については割愛してもよい。

地震のあとには津波がくることを意識して、再度ゆれがおさまった後の行動について考える。
ゆれがおさまった後、身を守るためにどのように行動すればよいかについて、班でもう一度話し合いましょう。出された意見は、ワークシートに書いてください。
それでは、各班から発表してもらいます。
<@学校にいるとき>
屋上に逃げる。
下級生を連れて逃げる。
指定の避難場所に行く。
先生の指示に従う。など
<A自宅にいるとき>
指定の避難場所に行く。
兄弟を連れて逃げる。
家は安全だから逃げない。
親の指示に従う。
ハザードマップを確認しておく。
<B地域にいるとき(校区を想定)>
海や川に近づかない。
高い所に避難する。
友達と一緒に逃げる。
ハザードマップに従う。
みんなで話し合いましょう。
 
地震のあとには津波がくることを意識させて、再度、話し合いをさせる。
班での話し合いの時間を十分に確保する。話し合いを通じて、避難の意識を高める。
時間の都合で、班で@〜Bを分担して話し合わせてもよい。
出された意見は、まず指導者が受け止める。その上で、明らかに間違っている場合は、改めて考えさせたり、助言したりする。
(例)link海から遠くに逃げる。
学校の地震・津波対応マニュアルの内容について、必要に応じて子どもに説明する。
東日本大震災では津波到達予測地域の外で多くの死者が出たことを説明する。可能であれば、地域のハザードマップを提示する。(フィールドワークをする際の重要な視点となる。)
出された意見について大事なことを確認する。
ビデオで強調されていた「1秒でも早く、1ミリでも高く」の内容を理解できているか。
津波避難3原則の視点から、児童の意見を評価することも考えられる。
想定にとらわれるな。
最善を尽くせ。
率先避難者たれ。


学習して気づいたことを発表する。
今日の授業を受けて、感想をワークシートに書いてください。
地震や津波から身を守ろうとする主体的な姿勢を高めることができたか。
【ワークシート-31】を回収し、まとめたものを教室掲示しておく。
備考
その他資料(出典)
【資料-311】【資料-312】:和歌山県津波防災教育DVD『TSUNAMI 津波襲来〜その時キミは…〜』解説書
副教材例「津波防災啓発ビデオ『津波からにげる』」(企画・制作:気象庁 制作・協力:東映株式会社)
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