津波防災教育カリキュラム
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中学校1・2・3年生(3)
V.先人の経験に学ぶ  A.語り継ぐ責任
指導する学年  中学生
指導する時間  道徳
指導する時数  1時間
目標
 津波の被害を乗り越えてきた先人の思いに触れることによって、津波の被害の経験を語り継ぐことの大切さを理解するとともに、
地域及び家庭における防災意識の高揚に貢献しようとする実践力の向上を図る。
展開
学習活動と内容
主な発問・指示(◇)、予想される子どもの反応(・)など
指導上の留意点
支援(〇)、評価(☆)、参考(●)など

本時の課題を把握する。
東日本大震災の大災害の中で、釜石市の小中学生には犠牲者がほとんどいませんでした。津波による犠牲者をなくすために、人々はどのような努力をしてきたのだろうか。
学習課題 『過去の被災経験を語り継いでいく
                意味を考えよう。』
新聞記事等があれば活用する。
【資料-511】〜【資料-519】を用いてもよい。

津波被害を伝承しようとする先人の思いを理解する。
「語り伝えよ」を読み、印象に残った部分を、理由などのコメントをつけて発表しよう。
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津波を体験していない祖父が、津波の経験を孫に語り継いでいるのはどうしてでしょうか。
津波から何がなんでも家族を守りたい。
津波で命を落とさないためには逃げるしかないことを伝えたい。
両親や祖父母に教わった教訓を語り継がねばならないという使命感
津波の恐ろしさを絶対に忘れてはいけない。
津波被害を最小限に留めるうえで、津波被害の伝承が重要な意味をもつことに気付く。
中学生作文「語り伝えよ」に登場する祖父と、「シムル島の言い伝え」に共通しているのは、どんなところでしょうか。
津波がやってきたときには、高台に避難するしかない。
100年近く、津波の恐ろしさが語り継がれてきた。
和歌山県に残されている津波に関する史跡に込められた先人の思いを考える。
【動画】DVDチャプターCを上映
広村堤防は、建物や田畑に津波が入ってこないようにするために造られましたが、それ以外に、どんな思いが込められていると思いますか。
いつか大津波がやってくるということを伝えようとしている。
この堤防で安心しないで、津波の恐れがあるときには必ず避難する。
堤防を造って災害で荒廃した町を復興させたい。
 
【資料-531】生徒作文「語り伝えよ」
(平成20年度に、釜石市両石地区に住む
 中学校3年生が書いた作文)
釜石市両石地区は、明治三陸大津波で900人中780人余りが亡くなり、大きな被害を受けた。作者の祖父は、明治・昭和三陸大津波の直接の被害を受けてはいないが、孫にその経験を語り伝えている。
【ワークシート-53】に記入させる。
【資料-532】シムル島の言い伝え
全世界で23万人以上の死者・行方不明者がでた2004年インド洋津波において、シムル島ではほとんど犠牲者がでなかった。
古い言い伝えを守り、みんなで避難することによって被災を免れたシムル島の例をもとに、過去の体験を語り継いでいく意味を理解させる。
「津波に対しては避難あるのみだ」と語り伝えようとした先人の思いを理解できたか。
DVDチャプターC「『稲むらの火』から学ぶもの〜津波に立ち向かった男 濱口悟陵〜(4:51)」を上映する。
「稲むらの火」の物語のモデルとして知られている郷土の先人・濱口梧陵や広村堤防を紹介している。
【動画】特典映像〜地震津波歴史遺構〜に近隣の史跡が取り上げられていれば、併せて活用するとよい。
【ワークシート-53】に記入させる。
堤防は「津波が来ても大丈夫」な町を保証するためにあるのではなく、あくまでも最小限の防御であること、そして、いつか大津波が発生することへの注意を促すためにあることを確認する。
広村堤防の建設は、地元民が土木事業に携わることによる経済復興にも寄与したことが、現在でも高く評価されている。


授業を振り返り、考えをまとめる。
将来発生する津波による災害を最小限にとどめるために、私たちがしなければならないことについて、授業の感想も含めて書きましょう。
【ワークシート-53】に記入させる。
和歌山県沿岸部は津波による被害が必ず発生する場所であることや、津波避難三原則の理念を、東日本大震災を目撃した今、家庭や地域で永く語り継ごうという意識を持てたか。
備考
その他資料(出典)
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