(三重県尾鷲市において実践している津波防災に関する研究活動を紹介します)
小中学校における津波防災教育の推進
尾鷲市津波防災教育担当者会議および作業部会を通じた検討
尾鷲市では、3.11東日本大震災の発生を契機に、尾鷲市で本格的に取り組み始めました。その際に参考としたのが、岩手県釜石市です。そこで、釜石市にならい、教育委員会が主体となって、各校の先生方をメンバーとした担当者会議および作業部会を設置し、そこで尾鷲市の津波防災教育のあり方を検討していくことになりました。
各学校の避難計画を取りまとめたリーフレットの作成

東日本大震災以降、各校の先生方は、児童生徒が在校中に地震が発生した場合の避難方法について、心配しておられました。そこで、津波防災に関する授業案を検討するだけでなく、各校の津波避難計画をリーフレットとして取りまとめることとしました。その内容は、児童生徒が在校中に地震が発生した場合の避難場所だけでなく、現状において各校で抱えている避難に関する問題や課題についてまとめています。また、津波襲来の危険性がある状況においては、尾鷲市内の全小中学校では引き渡しはしないことを明記しました。

このリーフレットを保護者だけでなく、学校区ごとに地域住民に配布することにより、子どもたちの安全を守るために、保護者・地域住民からの協力を得られるようにしたいと考えました。

   
尾鷲市津波防災教育のための手引き(案)の作成
小中学校9年間で、学年進行に応じて津波防災に関する授業を積み上げ式で実施していくために、手引き(案)を作成しました。この内容については、釜石市津波防災教育のための手引き(案)をベースにしながら、この度の東日本大震災の教訓を踏まえて、授業内容を新たに検討しなおしています。具体的な授業案の一覧は以下の通りです。特徴として、「津波てんでんこ」に関する内容を子どもの発達段階にあわせて授業に取り込んでいる点と、「津波避難の3原則」に関する授業を明確にした点です。

・なお、この手引きには、様々な防災関係機関が作成した資料を教材として活用させていただいております。改めて感謝申し上げます。

 (動画ファイルと新・動く津波HMはにつきましては、容量が大きいので、リンクを解除しているため、閲覧することはできません)

・資料をダウンロードして活用する場合には、参照元を明記していただけますようお願いします。