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中学校1・2・3年生
津波防災教育カリキュラム
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中学校1・2・3年生(1) PDFファイルはこちらから
T.地震・津波を知る 〜 U.対処方法を知る
指導する学年  中学校1・2・3年生
指導する時間  総合的な学習の時間
指導する時数  1時間
関連する教科・行事など  【行事避難訓練】
目 標
津波の特徴や恐ろしさを知り、正しく避難するための方法を知識として身に付ける。
中学校で津波について新しく学習する前に、小学校で学習した内容(津波の特徴、津波から身を守る方法)を復習する。
クイズを用いて、生徒の理解度を確認するとともに、回答についての補足説明をすることで知識の定着を図る。
1.導入
スマトラ沖地震の津波映像を見て、地震津波の恐ろしさを知る。
津波が来ると、町中にたくさんのがれきが流されてくることを指摘し、
流れにのまれたら助からないことを知る
【動画-01】2004年インド洋津波(海岸に到達する様子)
三陸で大きな地震が起こる確率を知る。【クイズ:Q1】
宮城県沖で、今後30年以内にM7.5前後の大きな地震が起こると言われている確率は何%か?
 A:69%  B:79%  C:89%  D:99%  【正解:D】
2003年に発表された情報では、今後30年間のうちに
宮城県沖で大きな地震が発生する確率は99%、つまり必ず起こると言われている。
【資料-08】今後30年間の地震発生確率
過去の津波被害(特に鵜住居や両石)について知る。【クイズ:Q2・Q3】
明治29年の津波では、東北地方全体でどのくらいの死者数だったのだろうか?
 A:5,000人  B:7,000人  C:15,000人  D:22,000人  【正解:D】
明治29年の津波では、両石町でどのくらいの死者数だったのだろうか?
 A:390人  B:590人  C:790人  D:930人  【正解:C】
明治29年の津波による死者行方不明者の合計は、約22,000人。
そのうち、当時の釜石では人口5,687人中2,907人が、
両石では人口939人中790人がそれぞれ犠牲になっている。
【写真-02】1933年昭和三陸地震津波による釜石市の被害
【資料-07】地震・津波年表
本時の学習課題「津波の特徴を知り、正しい逃げ方を知ろう」を説明する。
近い将来、釜石にも大きな津波が来る可能性が高いことを確認し、
そのときに生きのびるために、「津波の特徴を知り、正しい逃げ方を知る」
ことが本授業の目標であることを伝える。
     
2.展開
津波の起こり方や特徴について知る。【クイズ:特徴編】
地震が起きる原因は、何だろうか?
 A:地震  B:強風  C:プレートの動き(海底の隆起:盛り上がる)  【正解:C】
プレートテクトニクスと津波が起こるメカニズムを説明する。
(プレートについては、2年生理科で学習することを伝える)
明治29年の津波で、両石を襲った津波の高さはどのくらいだったか?
 A:3.5m  B:13.0m  C:38.2m  【正解:B】
津波は場所によって局所的にとても大きくなることを伝える。
[例]明治三陸津波では、両石湾には最大で13.0mの津波が、大船渡市の綾里には38.2mの高さの津波が来ている。
海岸付近での津波の速さはどれくらいだろうか?
 A:自動車(36km/h)  B:新幹線(200km/h)  C:ジェット機(800km/h)  【正解:A】
海岸付近でも自動車と同じくらいの速さなので、海岸で津波を確認してからでは無事に逃げられないことを指摘する。
【資料-02】地震分布とプレートの関係
【動画-06】地震・津波が起きるメカニズム
【資料-05】津波の速さ
【動画-07】津波と普通の波の違い
津波から身を守るためには、どのような判断をすればよいかを知る。【クイズ:判断編】
揺れの小さい地震では、津波の心配はない。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
大きな揺れを感じなくても、津波が来ることがあることを伝える。
[例]明治三陸地震では、震度1〜2程度しか揺れなかったのに、
あれだけ大きな津波がやってきた。
[例]1960年チリ地震津波Simを見せて、地球の裏側からでも津波はやってくる
ことを説明し、揺れの大きさで津波を判断してはいけないことを伝える。
津波が起きるときは、必ず引き潮(水が引くこと)が起こる。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
津波が起こるときに、潮が引いたら津波は必ず来るが、
潮が引かなくても津波が来ることを伝える。
海の様子を見に行ってはいけないことを確認する。
[例]2004年インド洋津波の動画を見せて、
同じ津波でも、引き潮で始まる場所(インドネシア)と、
上げ潮で始まる場所(スリランカ)があったことを伝える。
津波は、2波、3波と何度もやってくる。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:A】
津波の動画を見て、2波、3波と繰り返し津波がやってくる様子を説明する。
特に、津波は第1波が一番大きいとは限らないことを指摘する。
津波注意報で予想される津波高さが0.5mだと、避難する必要はない。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
津波の破壊力に関する実験を見せて、
例え50cmでも、立っていることは難しいことを伝える。
【動画-12】1960年チリ地震津波Sim
【動画-03】2040年インド洋津波(引き波の様子)
【動画-04】2040年インド洋津波(押し波の様子)
【動画-11】1896年明治三陸地震津波Simはこちらから
【動画-08】津波の破壊力に関する実験
津波から身を守るためには、どのような行動をとればよいかを知る。【クイズ:行動編】
逃げるときには、できるだけ海岸から遠くに逃げたほうがよい。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
高い場所に逃げる:
川沿いや低い土地などでは、海岸から遠くでもどこまでに津波が押し寄せてくる。
津波注意報や警報を聞いて、情報を確認してから逃げたほうがよい。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
情報を待たない:
停電等により、津波情報が必ず伝わってくるとは限らない。
津波のとき、早く逃げるために自動車を使ったほうがよい。
 A:正しい  B:間違っている  【正解:B】
自動車は使わない:
みんなで車を使うと渋滞してしまい、歩いて逃げるよりも時間がかかる場合もある。
昔からの言い伝えを知る。【クイズ:豆知識編】
『津波避難場所』をあらわしている標識はどれか?
三陸地方には、『津波でんでんこ』という言い伝えがある。でんでんことは、でんでばらばらという方言で、津波が来たらたとえ家族でもてんでばらばらに逃げるという教訓である。
一人一人が自分の命を守るために、とっさに適切な判断をして、てんでばらばらに避難できるように日頃から備えておくことが大事である。
次の中から、この言い伝えにあてはまることをすべて選べ。
 A:くつをそろえて脱いでおく  B:服を枕元に置いておく
 C:津波が来たときは、自分で判断して逃げる        【正解:A・B・C】
てんでばらばらに逃げるためには、日頃から備えが重要であることを指摘する。
【資料-11】津波に関する標識
     
3.まとめ
学習の確認小テストを行う。
学習プリントのダウンロード・印刷はこちらから
感想をプリントに記入する。
     
4.確認
小学校で習った津波防災学習の内容を復習することができたか?
中学校で津波について勉強する意味を理解することができたか?

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