津波防災教育を実施するための授業時間を特別に用意しなくても、各学年の教科の中には、地震・津波・防災に関連する授業の内容があります。ここでは、それらの授業単元をピックアップするとともに、そこでどのような内容を児童・生徒に教えることができるのかを取りまとめました。また、授業で教える際に必要となる知識等については、資料を整理してありますので、そちらも参考にしてください。
中学校
教科 単元 指導方法案(地震・津波との関連のさせ方)
社会
[地理]
第2編 日本のさまざまな地域
 第4章 身近な地域の調査
  2. テーマを決めて調査計画を立てよう
・“尾鷲と津波”、“紀州沿岸と地震”などのテーマで調査を企画する。
社会
[地理]
第2編 日本のさまざまな地域
 第2章 世界から見た日本のすがた
 1節 世界から見た日本の自然環境
  5. 自然災害と防災への取り組み
・対策として、紀州の湾口防波堤や緊急地震速報,避難勧告・指示などを教える。
社会
[歴史]
第6章 二度の世界大戦と日本
 1節 第一次世界大戦と日本
  7. 新しい文化と生活
・関東大震災の記述から、今後、災害が発生した際に起こりうる社会問題について教える。
社会
[公民]
第1章 わたしたちの生活と現代社会
 3節 現代社会の見方や考え方
  1. 社会集団の中で生きるわたしたち
・災害時には、高齢者や年少者を助けることが必要であることを教える。
理科
[2分野]
2章 大地がゆれる
@地震のゆれはどのように大地を伝わるのだろうか
 ■地震による災害
A地震はどのようにして起こるのだろうか
・プレートテクトニクスに関連させて、津波の発生メカニズムや三南海プレートで津波が多い理由を教える。
数学
[1年]
3章 方程式
 2節 1次方程式の利用
  @ 1次方程式の利用
・津波避難を例に、速さ、時間、道のりに関する問題を作成。
「尾鷲湾では地震発生後20分で津波がやってくると想定されている。地震発生後、何分までに避難を開始すれば、無事に避難することができるでしょうか?」
数学
[2年]
2章 連立方程式
 2節 連立方程式の利用
  @ 連立方程式の利用
・津波避難を例に、速さ、時間、道のりに関する問題を作成。
「避難する際に、おばあちゃんの家に寄っていくことにしました。無事に避難するためには、地震発生後、何分までに自宅を出発し、おばあちゃん宅から何分以内に避難しなければならないでしょうか?」
数学
[3年]
5章 相似な図形
 1節 相似の図形
  B 相似の利用
・比率を求める問際を作成。
「(建物と津波が写っている写真を用意し)建物の高さ○メートルである。このとき津波の高さは?」
数学
[3年]
6章 三平方の定理
 2節 三平方の定理の利用
  @ 三平方の定理の利用
・避難距離に関する問題を作成。
「地図上の直線距離だと○メートルである。しかし、自宅と避難場所には○メートルの標高差がある。避難する際の道のりは何メートルになるか?」
保健 3. 傷害の防止
 C 自然災害に備えて
 D 応急手当の意義と基本
 E きずの手当
・災害発生時に起こりうるけがや、それを防止するための対策について教える。
・救命救急法(心肺蘇生法,AEDなど)を教える。
家庭 C 衣生活・住生活と自立
 A 快適に住まう
 2. 安全な住まい
  A災害への備え
・災害に対する家屋の安全対策(家具の固定など)や非常持ち出し品として用意しておくものを教える。
家庭 C 衣生活・住生活と自立
 B 生活を豊かにする物をつくる
 2.布を用いた物の製作
  A 製作して、活用しよう
B 食生活と自立
 B 調理をしよう
・防災頭巾をつくる。
・調理実習を炊き出し訓練としておこなう。
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